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被害者参加制度ってどんなもの?性犯罪の裁判で被害者側が利用できること

被害者参加制度できること
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被害者参加制度とは

被害者参加制度とは

被害者参加制度は、故意または過失によって被害者の心身に重大な危害を及ぼした犯罪について、被害者本人や遺族が公判に参加をして意見などを述べることのできる制度です。被害者参加制度といい、以下のような罪名の刑事事件に適用されます。これらの事件の中には裁判員裁判の対象事件もあります。
・殺人罪
・殺人未遂罪
・傷害致死傷罪
・逮捕監禁致死傷罪
・強制性交/準強制性交等致死傷罪
・強制わいせつ/準強制わいせつ致死傷罪
・危険運転致死傷罪
・過失運転致死罪

被害者参加制度を使って被害者ができること

①公判への参加

公判期日への参加、検察官への意見

被害者参加人として、検察官の隣など法廷の中で公判に参加することができます。
性犯罪など、被害者特定事項の秘匿が決定されている事件では、衝立を立てたりビデオリンク方式にするなど、傍聴席から被害者の姿が見えないかたちで参加することができます。
被告人と顔を合わせることもありません。

性犯罪の裁判で被害者が利用できる制度

②検察官への意見

検察官が立証する内容や公判の内容について、検察官に意見を述べたり説明を求めることができます。

③心情意見陳述

法律の適用(刑)に関する意見、心情に関する意見陳述

あくまで公訴事実に関する事柄についてのみ、心情を述べることができます。
「被告人はほかにもこんな酷いことをした」というように、意見陳述の場で新たな事実や証拠について述べたりすることはできません。
証拠については公判の中で話されたこと、扱われたことについて意見をすることになります。

筆者のケースでは、事前に検察官と自身の代理人(国選)弁護士に意見陳述内容を共有し、それに基づいて被告人質問もしていただきました。
たとえば「被告人がこんな言動をした」と訴えたい場合、被告人質問で事前に「あなたはこのような発言や行動をした記憶がありますか?しましたか?」という風に質問します。
そうして公判の中で事柄を扱うことによって、意見陳述でもそのことについて述べられるようになります。

④刑に関する意見陳述

検察官による論告(求刑)とは別に、被害者側から「懲役〇年が相当だと考える」というように、刑や法律の適用に関しての意見を述べることができます。
法律に関わる内容なので、こちらの陳述については弁護士に任せることが多いと思います。
被害者の代理人弁護士が、被害者の意見を聞いて内容を組み立ててくれます。

・国選弁護士制度

利用のための資力要件がありますが、被害者側も国選弁護士を付けることができます。
国選弁護士費用は公費から出されているため、被害者の負担はありません。

怪我の治療費など、被害の影響で必要となる支出を貯蓄から差し引いた額が200万円以下の場合、国選弁護士制度を利用することができます。

法テラス:被害者向けの国選弁護士制度について

⑤被告人への質問

被告人への質問、証人への質問

上記の意見陳述をするうえで必要になると認められる内容について、被告人に質問をすることができます。
実際に質問をするのは代理人弁護士に委任することもできます。

⑥証人への尋問

被告人の情状について証言をする証人に対して、尋問をすることができます。
これも代理人弁護士に委任することができます。

 

 

被害者参加制度を利用して公判に出席することで、自身や家族の被害に対して説明を求め情報を知ることができます。また、自分の思いも公的な場で被告人や裁判官をはじめとする司法関係者に伝えることができます。
公判を行うことは大変なことでもありますが、被害者の立場から考えたとき、筆者個人としては自分の意思に基づいて情報を知り、伝えることができたことは被害の整理になり、被害回復にもつながったと考えています。

“被害者が発見された”といわれる1995年から、少しずつ被害者としての権利が司法の中でととのえられてきました。司法での被害者の扱いにはまだまだ課題もありますが、このような制度を通して、実情と仕組みの乖離が小さくなっていくことを願います。

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この記事を書いた人

性暴力被害に遭ってしまったとき、そしてその後、被害者が利用できる支援や被害回復について、サバイバーが発信しています。