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【ワンストップセンターへのお願い】被害者が実際に改善してほしいと思った支援者の対応

もしも性暴力被害に遭ったら

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性暴力被害に遭った際に、様々なサポートをしてもらえるワンストップセンター。しかし、ワンストップセンター側の対応にも、不信感を持ってしまったり、被害者にとって負担になったり傷つくことがあります。
被害者支援に関わる人や、被害当事者同士でさえも、一人ひとり状況が違うので、無自覚に傷つけてしまうこともあります。
少しでもこういったことを減らすために、今回は支援者や被害者の周囲の人への要望として、当事者視点で対応改善の要望をまとめます。支援者の方の目に止まれば幸いです。

目次

被害者の懸念や心配をはぐらかさないでほしい

被害者は非常に怖い経験をしています。ASDやPTSDの症状の1つでもありますが、被害に遭ったことで、様々な事柄に対して心配や恐怖がつよく湧いています。第三者からは必要以上に心配をしているように見えるかもしれませんが、被害者にとっては、命や身の安全に関わる恐怖です。

“加害者に居場所を知られるかもしれない””加害者に報復されるかもしれない”という恐怖に対し、「そんなに心配しなくて大丈夫」と軽くあしらわれてしまうことで、被害者は自分の恐怖に寄り添ってもらえていない、状況を正しく認識してくれていないと不信感を持ってしまいます。

動揺している被害者を安心させるためには、被害者が不安を吐き出し切っていない段階で焦って「大丈夫」と伝えるのではなく、被害者が心配している事柄を最後まで聞き、その気持ちに寄り添ってから、「安全であること、大丈夫であることの根拠」を共に確認することが大切だと考えます。

「今は、ここは、安全だから大丈夫」伝えられている内容は同じでも、話のペースの違いや根拠を落ち着いて確認していくだけで、被害者側に与える印象が大きく変わります。

 

 

×「そんなに心配しなくて大丈夫」「別に○○なわけじゃないでしょ?」

 

◎被害者の現在の心配を聞き、気持ちを受け止める

「何か心配なことはありますか」「それは怖いですね、心配ですね」

 

◎制度や事例等の被害者を守る仕組みについて話しながら、当たり前のことでも一緒に安全を確認する

「鍵をかけていれば入って来られないから大丈夫」

「今までのケースや加害者心理からも、簡単に報復はできない」

「裁判中や出所後も、被害者側を守る制度がある」

 

◎少しでも心配なことがあれば連絡してよいと伝える

「何かあったらいつでも連絡できます」「何かあればすぐに警察を呼ぶこともできます」

個人情報について、必要最低限以上のことを聞かないでほしい
(聞く場合は、なぜ必要なのか、どう自身のためになるのかを教えてほしい)

ノートにメモをしている人

被害者は非常に怖い経験をしているため、個人情報は必要最低限以外伝えたくない状態になっている場合もあります。中には身の安全の心配から、居場所を知られたくないという想いを強く持っていることもあります。

筆者の場合は、ワンストップセンターに電話をした際に住所を聞かれ、不安な気持ちになりました。その後、住所の情報は特に使用されなかったため、必ずしも必要な情報ではなかったようです。

加害者からの報復も恐れていた状態だったので、被害者の情報を何か聞くときはその場で必要な理由も合わせて確認してもらえると不安が軽減されます。

被害者の悩みを比較したり矮小化しないでほしい

被害者の悩みはそれぞれですが、被害の重さやケースを比べることはセカンドレイプに繋がります。

・仕事の心配をしている人

・家族等周囲の人との関係を心配している人

・心身の安全を心配している人

・精神的に先のことなど何も考えられない状態にある人

被害者の状態は様々です。
励ます意図の発言でも、悩みをほかのケースと比べられると被害者は寄り添ってもらえていないように感じてしまいます。

×「家族が理解があって助けてくれるなら良いじゃないか」

×「仕事、学校に行けているなら良いじゃないか」

×「(他者のセカンドレイプ発言に対して)気にすることない」

 

◎「身近な人だからこそ相談できないこともあるでしょう」「ここでは何でも気持ちを話して大丈夫です」

◎「日常生活に戻るのはとても疲れるでしょう」「不安なことがあれば言ってくださいね」

◎「あなたは悪くない」

 

ここまで、筆者の経験から支援者の方に今一度振り返ってほしい事柄を挙げました。
悲しいことに被害当事者からは、頼れるはずの支援者の発言で傷ついたという声も聞かれます。
少しでもそのようなことが減るよう、当事者として改善していけることを今後も発信していきます。

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この記事を書いた人

性暴力被害に遭ってしまったとき、そしてその後、被害者が利用できる支援や被害回復について、サバイバーが発信しています。